継続する絆〜 供養や追悼について

*納骨について

子どもを亡くしたご家族の多くが悩むテーマの1つに、ご位牌や納骨などの供養に関することが挙げられます。

両親、特に死別後間もない親にとっては、お骨は子どもそのものであり、手放すことはとてもつらいので、長い間自宅に安置し、手元供養をしたいと希望される方が多くいます。一方で、周囲の人は、「早く納骨しないと成仏できない」「親のためにもならない」などの理由を挙げ、早い時期での納骨を勧めることがあり、親との間で意見が衝突し、もめることがあります。

供養をめぐって、家族間で諍いごとになることは、とてもつらいことです。

宗教的には、必ずしもいついつまでに納骨しなくてはいけない、という期限があるわけではありません。特に子どもを亡くした親の場合、気持ちの整理がつくには年単位の時間が必要であり、親のグリーフケアの視点からも、納骨は通常よりゆっくりと考え、親が納得できる形をとることが一番大切だと考えられます。

また納骨する場合も、少量のお骨を分骨し、「手元供養」として自宅に安置したり、わずかなお骨を遺骨ペンダントに納めて、肌身離さず身につけることもできます。分骨は宗教的にも問題はなく、このような形で亡き子を偲ぶことで、慰めを感じられる親御さんは少なくありません。

2012年第5回小児がん脳腫瘍全国大会ウェブサイトより転載

『碑文谷さんと考えよう! 葬儀の原点とグリーフワーク』

「ロス・カレッジ2DAYセミナー」の2日目は葬送ジャーナリストの碑文谷創さんをお迎えし、子どもの葬儀や供養に関する様々な疑問にお答えいただきました。

供養で大切なのは、「赤ちゃん・子どものことをいつまでも大切に想うこと」なので、形式にこだわる必要はありません。ただ、赤ちゃん・子どもを亡くしたご両親の多くは若い世代であるため、葬儀や供養のことをよく知らず、不安や戸惑いを感じることが多いでしょう。

呆然としている親のために、周囲の家族がさまざまなことを決めてしまう場合がありますが、「赤ちゃん・子どものためにしてあげたいこと」をご両親に確認しながら、悔いのないお見送りや供養ができるように協力していただければと願います。

天使ママ・パパのためのグリーフサポート情報局(北海道)

赤ちゃん・お子さんを亡くしたご家族をサポートするための情報サイト(北海道版) 大切な赤ちゃん、お子さんを亡くされたあなたへ 深い悲しみ、苦しみとどう向き合い、どう生きていけばよいのか? 悲しみを抱え込み、ひとりで苦しまないように。 あなたの悲しみを照らす、これからの道を照らす、 小さな光、希望が見つかりますように。