道内公的機関での「心の相談窓口」
赤ちゃん・子どもをなくすという出来事はとても衝撃が強い出来事なので、しばらくの間、普段できていることが手につかなくなったり、悲しみや怒りなど感情の振り幅が大きくてコントロールできず、周囲の人間関係に影響したり、様々な悩み事が生じるかもしれません。
身近に信頼できる人、あなたの話を否定や評価をせずにゆっくり聞いてくれる人がいれば、勇気を出して、話を聞いてもらうことで、少し安心できるかもしれません。
一方で、身近な人だからこそうまく話せない、話しづらい気持ちもあると思います。
「赤ちゃん・子どもをなくした家族の心の状態、悩み事」に一番詳しいのは、似たような経験(赤ちゃんとの死別)をされた家族同士が集う分かち合いの場(自助グループ、ピアサポートグループなどと呼ばれます)かもしれません。最近では、ネット上で、「天使ママ(赤ちゃんをなくしたお母さんの通称」同士で繋がり、支え合う場もあります。
自助グループのようなグループの場に参加することへの不安、抵抗感を感じる場合は、地域の公的機関の相談窓口を利用する方法もあります。
下記に相談場所の情報をまとめていますので、ご自分の地域で利用できる場所を探してみてください。最初の相談で思うようなサポート、情報を得られないこともあるかもしれません。それでも、苦しさを一人で抱え込み孤立しないで、別の相談先を探してみてください。
あなたの悲しみに寄り添ってくれる人につながれるように、心から願っています。
*北海道立精神保健福祉センター 相談のご案内
地域の精神科医療機関についての情報提供もしてもらえます。
*北海道立精神保健福祉センター こころ の健康電子メール相談受付
札幌市民以外の北海道内にお住まいの方が対象
*札幌こころ のセンター(札幌市精神保健福祉センター)
どんなに苦しいグリーフであっても、通常は、周囲のサポートや時間の経過と共に、徐々に、波を繰り返しながらも、年単位で、その激しさは軽減していきます。
しかし、死別を取り巻く状況や周囲のサポートの有無によっては、通常のグリーフ反応がより強度で長期化したり(=専門用語で「複雑性悲嘆」と呼ばれる状態)、うつ病やPTSD(再体験、回避・麻痺、過覚醒などの特徴的なトラウマ症状が生じる疾患)などの精神疾患が併発する場合があります。
このような場合は、自分や家族だけで苦しみを抱えるのではなく、死別後のメンタルヘルスの問題に取り組んでいる精神保健福祉センターや医療機関へ相談するという方法があります。
どのような相談機関や医療機関があるのかわからず困った時には、北海道や札幌市の精神保健福祉センターや市町村の保健センターに相談してみましょう。
◆緩和ケア科のある医療機関などで、遺族のこころのケアのための外来診療を行っているところがあります。
*旭川医科大学病院 緩和ケア診療部 グリーフケア外来(遺族外来)
◆「複雑性悲嘆」についての情報
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